第一コラムラボ

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【編集は語る】新しい入試形式に対応する高校国語の総合問題集「ニューフェイズ」

New Phase

 

導入

今日は弊社の新しい国語の看板になることを目指して生まれた、総合問題集の「ニューフェイズ」について,実際に編纂に携わっている編集者とお話して、その魅力を語ってもらおうと思います。

ジャガーです。専門は現代文。よろしくお願い致します。

さるです。専門は古文。よろしくお願い致します。

うさぎです。専門は漢文。よろしくお願い致します。

さっそくですが、ニューフェイズ企画・出版の経緯は?

これまでニューエイジという問題集を出版していたのですが、その後継としてニューフェイズが企画されました。

新旧シリーズ

 

「フェイズ(Phase)」は「段階」という意味で、新しい段階=新しい入試形式への対応、という思いを込めています。

ニューエイジのファンも多かったのですが、もっと良いものをつくろうという動機も大きかったです。

なるほど、ではこのニューフェイズの推せるポイントを教えて下さい。

 

新しい入試形式への対応

なんといっても新しい入試形式の対策学習が可能なことです。

これがニューフェイズの基本コンセプトです。

新しい入試形式とは?

実用文を含む読み比べ問題や、ノート型問題とか・・・

第三問形式とか・・・。

ちょっと待って、ノート型問題、第三問形式って?

どちらも、僕らが現役高校生だったころには無かったタイプですよね~。

※この場にいる人間は、全員センター試験世代

 

国語の先生だと、意味が通じるのですが、要はこういった形式の問題のことです。

ノート型

 

ノート型は、ざっくり言うと、設問に対して生徒がノートやメモを書くイメージで解答を埋めていくタイプの問題です。

雰囲気はそんな感じだけど、その場に「自分」がいないところが違う。

と、いいますと?

他人のレポートの完成を手伝ったり、議事進行を整理したりするような役回りに近いかな。

実際の議論やレポートなら自分の意見や問題設定を押し通していく展開もできるけど、ここでは他人の意見をしっかり整理する力が問われるイメージ。

なるほど、ありがとうございます。

注目は第三問形式の対策問題ですね、令和7年度の大学入学共通テストから新しく入るタイプの問題です。

詳しく教えて。

大学入試センター試作問題『国語』

www.dnc.ac.jp

第三問形式は、グラフや実用文を読み取って、回答していく問題です。

実用文自体はこれまでも扱われていたよね?

教科書ではね。

共通テストの初めに記述問題と一緒に導入されかけたけど、「記述採点無理じゃん」に巻き込まれて共テからはいったん消えた。

なんか覚えています。

共通テスト国語 「実用的な文章」は4年連続で出題なし:朝日新聞デジタル

www.asahi.com

ありましたね!このバタバタ。

今回、それが改めて導入されるというわけ。

ニューフェイズ現代文ではまず「ノート型」「実用的な文章」「グラフ」「読み比べ」といった要素に個別に習熟してもらう。

そしてレベルが上がるごとに要素を複合した問題にぶつかるようにしている。

ニューフェイズ掲載課題を例に言うと、経済産業省の文章と、関連するグラフを複数載せて、その情報を読み取って回答していきます。

経産省の資料読み取り

 

具体的な対策が効率的に行えるように、編集しました!

横書きの資料に、縦書きの設問に、目が忙しい!

大問が一つ増えたのに、試験時間は80分→90分になっただけなので、これ、単純計算で10分で解答する必要があるんですよ。

マジ?

マジっす。

他の問題の小問数を減らしたとしても、大負けに負けて15分程度かな。小問減らしても読む文章の数が増えちゃうぶんはいかんともしがたい・・・。

事前に訓練してないとかなり難しいと思います。

従来式の現代文の読解問題も古典問題もありますしね・・・。

リニューアルした総合問題集のニューフェイズで対策しましょう!!

 

幅広い入試頻出作家の網羅

問題集が新旧の入試頻出作家をバランスよく取り入れている点が高く評価されています。

伊藤亜紗、森田真生、今井むつみといった新しい作家と共に、鷲田清一、岩井克人、内田樹などの定番作家も幅広くカバーしています。

押さえるべきところはしっかりやっていますって感じ。

総合問題集で行える入試対策としては万全の体制です。

この記事を読んだ人がコメント欄とかX経由で「こういう作家を取り上げたら?」みたいなご意見もらえると嬉しいですね。

コラムラボXアカウントはこちら→https://x.com/columnlab

 

参考にさせていただきたいです。

SNSのコミュニケーションから進化する問題集っていうのも、面白いかも。

 

古文・漢文の基礎から発展までの対応

現代文の新しさはだいたいわかった。古文・漢文は、うーん…代わり映えしなさそうなのでサラッと。

なんだァ?てめェ・・・・・・

(にじり寄りながら)処す?処す??

古文・漢文担当のボルテージ急上昇で笑う。

わかった!わかった!!どういうポイントがあるの?

ひと言で言うと、「文法・句形・文学史の基礎学習を手厚くサポート!」ですね。

いくら入試傾向が変わっても、古典の読解の基礎は文法・句形ですから。

それに、「言語文化」科目が忙しくて、1年生のうちに基礎学習に時間を割きにくいという声もあるんだよね。

まず本体冊子で動画を見て、設問を解き、別冊ワークノートでさらにプラスアルファの設問を解く。

ニューフェイズで基礎知識の定着

 

これがニューフェイズ式古典基礎学習定着メソッドです(ドヤ)。

さらに、別冊ワークノートは問題本文を再掲していて、精読にも使えます。

さらにさらに、通常の読解問題だけでなく、読み比べ問題も用意してるんです。

しかも、読み比べは、古文×古文、漢文×漢文だけでなく、古文×漢文、漢文×現代文の分野横断的な問題もあります。

読み比べ

入試を見すえた発展的な内容もばっちりってコト!?

(圧がすごい…)

(編集担当なので、大目に見てやってください…)

 

別冊ワークノートの多機能性

さっきからときどき「別冊ワークノート」が話題に出るけど、本体でも解答解説でもない、いわば付録のような冊子だよね。中身はどんな感じなの?

「百聞は一見に如かず」と『漢書』にも書いてあるじゃろ?

まずはご覧あれ

現代文ワークノート紙面

古典ワークノート紙面

 

現代文と古典で共通しているのは、どちらも本体冊子の解答欄が再掲してあるところです。

繰り返しチャレンジできるって寸法か。こりゃいいぜ。

先生への提出用ノートとしても使えます。

一石二鳥だね。

現代文の一押しは「要約トレーニング」ですね!

要約、苦手…。

ニューフェイズでは、段落ごとの要約の空欄補充→着眼点を整理する問題と段階をふんで、最後に要約をするから安心なんです。

「要約しなさい」からの解答欄マス目ドーン!だけだと、とっかかりがなくて軽く絶望してたから、これはありがたいです。

さらに付け加えると、巻末の「論理の実践問題」も是非見てほしいですね。

論理の実践問題

 

複数資料を読み比べたり、グラフや図を含む問題を解いたりするための基礎を身に付けるのに役立つんです。

ほえ~、すごい。古典のほうはどう?

一押しは本文の再掲ですね。

本文の再掲しているだけ…?

やっぱり処すか~。

まあまあまあ。精読ができるというのがポイントでしたよね。

「百聞は一見に如かず」!

百聞は一見に如かず

 

古文では品詞分解と訳、漢文では書き下し文と訳を書き込んで本文をじっくりと読む練習ができるんです。

それだけじゃなくて、下段には文法・句形や文学史についての設問があって、プラスアルファの学習にも取り組めちゃいます。

現代文も古文も、付録とは思えないリッチなコンテンツだ…!

頑張らせていただいてます!

 

自学自習への配慮

そういえば、二次元コードが各課にあるね?

本文を読む前に役に立つ動画

 

これは主に生徒さんの自学のためなんですよ。

端末利用を推進する学校現場でも、この点が評価されて、デジタル教材を活用した学習がしやすくなっています。

古典では文法・句形や出典の解説、現代文ではテーマや文章構成、読解上の着眼点をまとめたショート動画を作りました。

自学自習のときでも、簡単にスマホから確認できるように用意してみました。

背景や文法事項の解説

 

なるほどね、文章の背景が分かるとスッと脳内に入ってくることがあるからいいね!

・・・便覧要らなくね?

そんな悲しいこと言わないでください!

人の心とかないんか!

便覧が如何に素晴らしい書籍かを語った座談会を読み直してください。

columnlab.net

自宅学習用といえば、解答解説編も充実してるんですよ。

解説編の充実

 

記述問題の採点基準が丁寧に記されていることや、誤答選択肢の解説が詳細に記載されている点が、現場で評価されています。

解説編の充実

 

自己採点しやすそう。

諸事情あって解答が配られない学校もあると聞きますが、自学自習させるのであれば、ぜひ解答や前述のワークノートと一緒に読んでほしいです。

復習は定着の基本ですからね!

 

観点別評価と技能別採点シート

観点別評価にも対応しているんだって?

ニューエイジのときは採点欄が基礎演習・内容読解・本文ダイジェストetc.のようにコーナー別になっていました。

これをニューフェイズでは「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」の観点別に変更しました。

設問を黒(知識・技能)と赤(思考力・判断力・表現力)に色分けすることで、どちらの観点にカウントすればよいか一目で判別できるようにしています。

採点結果は先生がそのまま授業評価に使えるのでとっても便利ですよ。

技能別採点シート見本

 

技能別採点シートっていうのは?

巻末に設けた、全大問の採点結果の集計欄です。漢字・語句・内容・主題のような、細かい技能別に点数を書き込めるようになっています。

自分が苦手な設問形式を後で確認することができます。

そしてこの技能別採点シートとセットになっているのが、次のページの「設問の種類と対策のしかた」です。各設問形式について、問題の内容と対策のしかたがまとめてあるんです。

対策のしかたっていうと?

たとえば現代文の「主題」の項目を見ると、本体冊子の「本文の展開」コーナーや、別冊ワークノートの「要約トレーニング」に取り組むことで、文章の要点をつかむ練習をしよう、と書かれています。

問題集のどこを使って弱点対策をしたらいいかが具体的に示されているわけだね。

これも自学自習のための仕掛けの一つです。

自学で出来る弱点対策

 

いろんな技能を数値化して伸ばしていくって、育成ゲームっぽくて面白いね。

入試に向けて自分をガンガン育成していっちゃってください!!

 

最後に

他になんか推したいポイントある?

こんな感じで話し合ってました。

指導者用データDVDのデータが豊富なことですかね?

1冊の採用でシリーズの他の書籍データも利用できる点がお得です!超!お得!

お得なのはいいことです。試験やプリントにも活用できる?

補充原文や補充問題が用意されていて、プリントやテストに使えます!

まずは一つ、ご採択していただいて、見本や製品データを見ながら、シリーズ全体での採択を検討してくれると嬉しいです!

シリーズで採択してくれたら、泣いて喜びます。

総合問題集ですからね!シリーズで見ていただくと、より学習効果があると思います!

入試の形式もいろいろ変わっているし、かといって学ぶことは減っていないし、高校生はたいへんだ・・・

目指す進路に向けてみなさん頑張ってください

もし機会があって、この『ニューフェイズ』を使うことがあれば、みなさんの力になれたらうれしいです

みなさんがそれぞれの『新しい段階』へ進むことを願っています

www.daiichi-g.co.jp