
2025年春を起点に、大規模な学参・国語便覧ブームがありました。本記事はその火元となった座談会シリーズの後日談です。
前日譚をお読みいただいてからだと、本記事をより楽しむことができます。
【編集は語る】第一学習社 国語課のディープな座談会『国語便覧』〜前編〜 - 第一コラムラボ
【編集は語る】第一学習社 国語課のディープな座談会『国語便覧』〜中編〜 - 第一コラムラボ
【編集は語る】第一学習社 国語課のディープな座談会『国語便覧』〜後編〜 - 第一コラムラボ
加熱する便覧ブームの最中、3年ぶりに、現代文・古文・漢文がそれぞれ専門の国語の若手編集3名が再び集まり、今回のブームに思うことなどについて、この3年間を振り返りつつ座談会をしました。
重大発表がありますので、忙しい特務司書・審神者・マスターの方々は、最後の段落まで飛んで読んでもらったらと存じます。
前編はオタクトーク楽しかったですね。
普段会社では使わない筋肉を使ったような感じです。
同じく。
日々是精進。
後編では販売について・トレンド入り・多数のメディア掲載などについて回想していこうと思います。
まさかのオンライン販売開始
まずビックリだったのが、販売開始の社内手続きができたことです。
ほんそれ。
どんな魔法を使ったんですか。
熱心なファンの需要を感じたので、「試しに自社のオンラインショップで売ってみませんか」って上に打診してみた。
ボトムアップ主導じゃないですか…心底有難っス。
勢いって大事なんだよ。
スピード感に驚いていた方も散見されました。
販売開始の反応もすごかったですよね。
全世界の便覧ファンの”心”に火がついちゃった感じでしたよね。
感謝されるって嬉しいよね。
国語便覧完売!
販売が始まってからは、僕らは情報をもらってるだけだったのですが、大変だったみたいですね?
同じフロアでショップ対応見てましたが、ものすごかったです。
自分はずっとヘルプで入っていたんだけど、本当に大変だった。
初回販売~3次再販

初回は3~4時間で完売したんだよね。
これもかなり早いペースだったと思います。
1次再販は翌日にしていますね?
そう。ものはお試しで、連続でできるかな、と思ってやってみた。でも、これはかなり業務負荷が高くて厳しかった。
台車で何箱も搬入して、ずっと封筒に詰めてましたもんね。

倉庫と本社の物流網もこういう使い方を普段しないから大変だった。
とにかく売り続けるという状態は維持して、週イチで月曜に再販する、というペースを作っていこうという感じに落ち着いていった。
2次・3次再販は少し完売まで時間がかかってます。
そう、ここで「需要は落ち着いてきたかな」なんて完全に油断をしてしまった。
言うて7時間ですけどね…。
4次・5次再販

ここで事件が起きる。
公式Xでの名言「恐怖を感じる担当者」ですね。
過去最速で完売になってしまいました・・・。担当者は若干恐怖を感じています。
— 第一学習社【公式】 (@daiichi_g) 2025年4月14日
買えなかった方には大変申し訳ありません・・・。
来週に向けて再販の準備しますので、何卒お待ち下さい!! https://t.co/yzPqyicoKd
実際怖かったよ。ありえないと思ったもの。
僕も驚きました。前回7時間かかったものが、2時間かからなかったわけで。
そう。さすがに異変を感じたので、各所の了解をとって、再販周期を崩して翌々日に再販の在庫を補充した。
業務負荷覚悟の決断…。
そしてそれが1時間と少しで完売ですか…。
すごすぎる。
この時点から「手に負えないな」と感じ始めた。
どうしても1冊1冊を防水ビニルに入れて、伝票といっしょに封筒に入れて、封閉じて、という作業が発生しますからね。

加えて発送伝票の発行も貼り付けも全自動というわけにはいかない、手作業。
春の通常業務※と並行して…?
※教科書出版社にとって春は繁忙期に分類されます。
そう。Xでも書いたように、EC専門の部署があるわけじゃない。これだけをするわけにいかなかった。

それでもなお、需要に陰りは見られなかった。
然り。
会社側も異常事態を察知して、臨時で人員補充、会議室の一部を潰しての作業スペースの確保などの体制を整えて勝負に出ることになった。
「これホンマ大丈夫なん??」ってロザンの2人にも心配されてましたよね。
社名が具体的にでてないけど、明らかに弊社のことでしたね…。
宇治原さんの「出版を仕事としている人間の矜持」という表現にはシビレました!
わかる。使命感というドーパミンは出てた気がする。
そしてあの運命の日が来るわけですね。
6次再販、サーバーダウン

少し時間を空けて、通常の10倍の冊数を社内に搬入して、これで需要を完全に満たすぞ、という気持ちで臨んだ。
10倍ですからね…。
「そう簡単に完売させないぞ」って気持ちで準備したわけよ。
で、期待値高めに高めて、サーバーダウン。

こんなキレイな2コママンガもなかなかないですよ。
あまりの異常事態に契約しているECサービス側からも「何があったんですか!?」って電話がかかってきた。
大変そうでした。
アクセス制限をしながら購入処理を捌いていってもらったわけなんだけど、結局完売まで4時間かからなかった。
つまり夜まで在庫がもたなかったということですね。
無念。
祈るしかない無力感のなかで、「謝らないでください」ってリプライには本当に救われましたよね。
ほんとにね。
7次再販~抽選販売、そして増刷へ
で、購入機会の公平を実現するために、抽選制にしたんですよね?
そうすることで少なくとも平等に購入チャンスを持てるようにしたかった。
あと、決済アクセスが集中してしまうと、サーバーダウンしてしまう問題は、こちらでは解決出来なかったというのもある。
外部の問題ですしね、サーバーダウンした日もずっと祈ってましたもんね。
これにより「夜にはいつも売り切れ」と「決済アクセス分散」の問題を表面上は解決したことになった。

この対応はナイスだったと思います。
購入希望者に対しての丁寧な対応が荒れない要因だったのかなと。
そこは本当に細心の注意を払っていた。
結局、最終的な当選倍率はいくつだったんですか。
13倍。
過熱しすぎ~。
伸びていく抽選登録を見ていて、「これは増刷頼み込まないとダメだな」って。
この時点で大規模な増刷は決まっていなかった?
そう、上層部も半信半疑だったから…。でも、この登録数増加のリアルタイム報告で覚悟が決まったらしい。
当方に増刷の用意あり…覚悟完了…。
オンラインショップではなく、書店経由で注文される方もかなりいらっしゃって、その販売数が把握できていないと聞きました。
書店経由の発注は集計にタイムラグがあって、読み切れていなかった。
つまり実際のところ4月末あたりから在庫が大分怪しい可能性があったわけですか!
異例ずくめでしたが、増刷がスピード決定でよかったです。
判断スピードは、今までにないものだった。
要所要所で会社が決断をしてくれたからこそ、沢山の人に届けられることができた。
矜持!
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— 第一学習社【公式】 (@daiichi_g) 2025年5月9日
【重要】国語便覧の再販・予約方法
についてのお知らせ・ほか
╚════════════════════════════╝
大変お世話になっております。… pic.twitter.com/BGO7KeHpWJ
学参ドットコム出店・メディア露出
そして増刷分は学参ドットコムさまで取り扱ってもらうことになり、一気に入手しやすくなりました。
抽選日に発表出来るように間に合って本当に良かった!
抽選には外れたけど、絶対に手に入る!という安心の提供は良かったと思います。
これでめでたしめでたし…ですよね?
そうだね…と言いたいところなんだけど。
発送梱包作業なくなるのと入れ替わりに、取材対応がここから一気に増えた!
増刷前に週刊新潮さまの特集がありましたね。
「値段に対して本の価値が…」副教材なのに要望が多すぎて一般販売も開始の「国語便覧」がバズったワケ | レビュー | Book Bang -ブックバン-
その後も「ねとらぼ」さまをはじめ、全国ネットの地上波でも。
「国語便覧」異例の大ヒットに出版社「若干恐怖感じる」 SNS話題で注文殺到…… 受け止めを聞いた(1/3) | ニュース ねとらぼ
「国語便覧」ネット販売を開始するや注文殺到。即完売→再販を繰り返す事態に|電ファミニコゲーマー
「源氏物語すげぇ!」高校教材『国語便覧』異例の大ヒット!“メールの書き方”や“面接の心得”大人もハマる魅力とは【ひるおび】 | TBS NEWS DIG
Yahooニュースの主要トップに載ったこともあったね。
国語便覧の記事が、Yahooの主要トップに?
— 第一学習社【公式】 (@daiichi_g) 2025年4月25日
ただただ、驚くばかり。
何が起きているんでしょうか。 pic.twitter.com/VicKx4Gnpu
国語便覧、突如SNSで注目「情報量えげつない」過去最速完売|withnews
日テレさまの「ZIP」の反響は大きかったです。
山口先生の3分授業「異例の大ヒット 国語便覧」でしたね。
放送直後は学参ドットコムへの発注がすごかったらしい。
水卜アナがニコニコしながら当社の便覧を読んでくれてたの、すごく嬉しかった!
あれは本当に嬉しかった!
AbemaTVさまの「Abemaヒルズ」学参特集の中でも大きく取り上げていただきました。
国語課の責任者ということで、上司に出演してもらいました。
ワイらの力不足、めんぼくねえ。
Abema以外でも取材はほとんど上司に出ていただきましたからね…。
今後の取材は僕らでも手分けしていこうね。
※実際にこの対談後にいくつかの新聞社さまからの取材が入りましたが、さるさんとうさぎさんで手分けして対応しました。
メディアに取り上げられるほど、大人になってからも使えるというところを強調して伝えていただいていた気がする。
「学び直し」 「面接」「手紙の書き方」らへんはよく取り上げていただいた印象があります。
一生の教養書になる、っていうわれらの過去発言がついに花開いた…。

お手元に届いたみなさんには、ぜひ末永く愛してほしいですね。
そして今後の便覧座談会
なんだか遠いところまで来てしまった気がします。
ソシャゲ&国語オタク談義が発端とは思えませんね(褒めてる)
反響の大きさに((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルしてますが、それと同時に
たくさんの方々に注目・応援いただいて、感謝と幸福感で胸がいっぱいです🥹
さて…。
取材はたくさん受けて、ここからは自分から動くターン!
なにするんですか?
ゲーム公式さまに、取材を申し込みます!!!
ワー!成功したオタクになれる!!👏
いいの?そんなことしちゃっていいの?🤩
そもそも、この盛り上がりは、特務司書・審神者・マスターといった界隈のお力添え無くては成し得なかったことです。
少しでも恩返しというか、より界隈に楽しんでもらえる様な便覧と紐づいたコンテンツを、この盛り上がりの集大成の一つにしたいと思っています!
便覧とサブカルチャーの接点が更に増えますね!
あれもこれも聞いちゃって!?いいの!?
聞けば善し!!!
公式さまが素材提供してくれたら記事の中で使ってもいいの!?
使えば善し!!!

なんだこれ。