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【言葉を調べてみよう】北京冬季五輪マスコットの“ビンドゥンドゥン”ってどういう意味?

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Winter Olympic image

皆様はビンドゥンドゥンをご存知でしょうか?

“ビンドゥンドゥン”とは,この雪をかけられて震えている,北京冬季オリンピックのマスコットキャラクターの名前です。

最近,日本国内においては,日本テレビの辻岡義堂アナウンサーの猛プッシュもあって一躍脚光を浴びました。

nlab.itmedia.co.jp

本人もギ・ドゥンドゥン(義墩墩)なんて呼ばれているようです。

 

さて,丸っこいパンダが宇宙服を着た可愛らしいデザインのこのキャラクターですが,“ビンドゥンドゥン”という音は,普段日本語で会話をする私たちには,なかなか耳に馴染みがありません。

一体,この名前はどういう意味なのでしょうか?

今回は“ビンドゥンドゥン”の名前について,簡単に調べてみました。

 

 

 

調べてみた

 “ビンドゥンドゥン”を漢字で書くと

“ビンドゥンドゥン”の漢字表記は“冰墩墩”。「冰」は「氷」の異体字です。

日本のメディアでは,異体字を使わずに“氷墩墩”と表記する媒体も多くありました。

 

 “冰墩墩(ビンドゥンドゥン)”に込められた意味

Wikipediaの解説では,

「ビン(氷)」で純潔と強さを意味し、冬季五輪の特徴を表現している。「ドゥンドゥン(墩墩)」は、中国語で誠実さ、重厚さ、可愛さを意味する。「ドゥンドゥン」としたパンダのイメージと、人々を鼓舞させるオリンピアンの強靭な肉体と精神を、掛け合わせている。

となっています。どうやら切り方としては,ビン+ドゥンドゥンというように考えるのが良さそうです。

 

参考リンク

ビン・ドゥンドゥンとシュエ・ロンロン - Wikipedia

百度(バイドゥ)検索結果 ※おそらくWikipediaが基づいた文章

「ビン(氷)」で純潔と強さを意味し,とありますが,氷(や雪)が冬季五輪の象徴であることは言うまでもないでしょう。

kotobank.jp

 

“墩墩(ドゥンドゥン)”を使った表現

では,「ドゥンドゥン(墩墩)」の方はどうでしょうか。

こちらもコトバンクの中日辞典で見てみました。

[接尾](形容詞・名詞のあとについて,「ずんぐりした」様子を表す状態形容詞を作る)

kotobank.jp

なるほど,接尾語で,ずんぐりとした様子を示すようです。

つまり,名は体を表す,ですね。

では,もう一歩踏み込んで。

中国の検索サイト・百度(バイドゥ)で“墩墩”を検索すると,次のような表現が見つかりました。

  • 矮墩墩(アイドゥンドゥン)…とても背が低く,太っている様子。
  • 胖墩墩(パンドゥンドゥン)…背が低く,太っていてがっしりした様子。
  • 肉墩墩(ロウドゥンドゥン)…ふっくらと肥えている様子。
  • 実墩墩(シードゥンドゥン)…太くてがっしりしている様子。
  • 泥墩墩(ニードゥンドゥン)…分厚くて大きい石。融通が利かず,役に立たない人のたとえ。

⇨太い・がっしりしている,といったニュアンスをもつ点が共通しています。

 

ニードゥンドゥンひどい…。

 

そもそも“墩(ドゥン)”って何?

そもそも“墩(ドゥン)”って何ですかという疑問も当然わきます。

“墩”を漢和辞典で引いてみると,次のような意味が載っていました。

①平地において盛りあがった土の山。

②分厚く大きな木や石を敷きつめた台座や建築物の基礎。

③大きな台座状の座具。こしかけ。

⇨「3.“墩墩(ドゥンドゥン)”を使った表現」で見出した「太い・がっしりしている」の共通イメージからすると,②や③が関係ありそうです。

 

こしかけ(スツール)に使われた実物の参考画像を探してみました。

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参考画像:墩

なるほど,ドゥンドゥンした形状をしていますね

“墩墩(ドゥンドゥン)”というのは,「墩(台座)みたいに太くてじょうぶな感じ」を表す言葉のよう,ということがわかりました。

 

おわりに

今回は“ビンドゥンドゥン”について調べてみました。

“墩墩(ドゥンドゥン)”は,日本語で表現するなら,コトバンクにも載っていた「ずんぐり」といった言葉があたりそうです。

つまり“冰墩墩(ビンドゥンドゥン)”は,直訳するなら「氷のずんぐり君」といった感じでしょうか?

パンダ要素は名前にはありませんでした。

また,他の“墩墩(ドゥンドゥン)”を使った表現の中にはひどい意味のもの(ニードゥンドゥンとか)もありましたが,ここではあえてその言葉を使うことで、このキャラクターにドジっ子的な愛嬌ある感じをもたせようとしているのかもしれません。

(フィギュアスケートのエキシビションの際,氷上でコケて起き上がれなくなったりしていましたしね。)

 

太っていようがいまいが,一緒に写ってドゥンドゥンつければなんでもOKという雰囲気もある。