第一コラムラボ

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【実食!世界の料理】第1回 世界の主食編~ウガリ~

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ウガリ

はじめに

この「実食!世界の料理」のコーナーでは,教科書や資料集に載っている世界各地の料理を,コラムラボのメンバーが実際に食べながら(ときに作りながら),食文化から探究的な学びを模索していこうという,企画担当の趣味と食欲丸出しの企画となっております。

地理や家庭科の資料集に掲載されている,世界のさまざまな料理,「どんな味がするのだろう?」と思いを馳せたことがあるのではないでしょうか。

コロナ禍で海外旅行に行けないからこそ,現地の料理をおうちで楽しみながら,学びを得ていきましょう!

 

 

ウガリ作ろう!

初回となる本日は,主に東アフリカで食べられている「ウガリ」を作っていきます。

聞きなれない名前の料理ではありますが,現地ではメジャーな存在と聞きます。

果たしてどんなお味がするのでしょうか・・・。

 「ウガリ」の作り方

まず材料を確認します。下記を参考にしました。

ウガンダレシピ★ウガリ by 名古屋難民支援室 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが355万品

  • コーンフラワー(200cc)
  • お湯(300cc)
  • マヨネーズ(大さじ1)
  • 熱湯(大さじ1~2)

 

たったこれだけ!!・・・企画担当者たちはこう振り返ります。

 

_{4}C_{4}  つまり1通り。これを混ぜるだけ。はっきり言って楽勝だと思ってました。

完全にフラグだったよね。

 

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コーンフラワー

 

今回コーンフラワーは輸入食料品店で入手しましたが,スーパーのお菓子作りコーナーに置いてある場合もありますね。

調理開始!

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鍋に水を入れて火にかけ,沸騰したらマヨネーズを入れます。

 

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コーンフラワーを加え,へらでよく練っていきます。

 

硬さを見ながら,まとまらないようであれば,少しずつお湯を加えて調整します。

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練ります。

 

まとまってきたら,鍋に熱湯を大さじ1~2ほど入れ,弱火で2~3分ほど蒸らしていきます。

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まとまってきた。

 

中が粉っぽい場合は,蒸らす時間を増やして調整します。中までモチモチになったら完成です!

 

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初ウガリ完成!?

 

思ったよりもきれいにできました。肝心なのはお味…。ほぼトウモロコシと水なのですが果たして…。

 

いざ実食!

 

………あれ?芯が粉っぽ…

表面からは概ねはモチモチしてるのに,芯がアカンな,蒸し直そう。

………あかん,これ失敗だ。蒸し直しても表面がテッカテカになるだけで,中が全然粉っぽい。………どないしよ…

こんな事もあろうかと助っ人を呼んできたよ!

家庭科編集です。見ていられないので参上しました。

※このあと手際の悪さを指導されました。

調理開始!(Take2)

 

基本的なレシピは変更しません。まず最初に,お湯と混ぜるときに,コーンフラワーがダマになりにくいようにふるいをかけます。

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コーンフラワーをふるいにかける。

 

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サラサラになりました。

 

そしてレシピ通り木べらでこねていくのですが,中心部が粉っぽくならないように,少し形を平べったく,熱が入りやすいようにしてみました。蒸らしはしっかりと。

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失敗を活かして,平たく整形。

 

なるほど,失敗が活かされました。

さ,食べてみましょうか。

 

いざ実食!!

 

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ウガリ Take2

 

………

………

ん?

んん??食感は良くなったが…

味がしない……。

こういうものと言えば,こういうものなのかもしれないけど…

本当に作り方はあっていたのだろうか…。

「作り方」よりも「食べ方」よ。

もう一度確認だ…。なになに…。

 

アフリカ東部で主食とされるウガリは、地域ごとに食べ方の違いがある。一般的には小さくボール状にまとめて肉や野菜のスープにつけて食べたり、硬く作ったウガリにスープをかけてスプーンやナイフとフォークで食べることもある。また、ウガリをスプーン状にまとめ、おかずをすくって食べる例もある。(Wikipediaより)

 

おかず必須やんけ。

単体で食べるものではなかったのね…。

これは完全なるリサーチ不足…。

 

感覚としては日本人が白米を食べるのと似ているらしく,現地の食卓にウガリは当たり前。主食として大活躍なんだそうな。

なるほど,おかずが必要だったとは…

 

評価! 

↓↓ ウガリ(単体)の評価はこちら ↓↓

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おかずと食べたかった…

 

  • おいしさ ★★
  • はらもち ★★★★
  • 手軽さ ★★★★
  • おかずとのマッチ ★★★
  • 奥深さ ★★★★★

 

トウモロコシとお湯だけなのにこんなに調理が難しいとは…。シンプルな料理ほど難しいという事かもしれません。ウガリマスターへの道は遠く感じました。

みなさんはスープやおかずをお供にお試しくださいね。

参考

牛肉のスープ | アフリック・アフリカ

とり肉スープ | アフリック・アフリカ

 

探究的な視点

学ぼう

私たちがふだん食している穀物には原産地があります。

原産地とは,植物が野生の状態から栽培化された場所のことです。

 

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トウモロコシの原産地は中央アメリカです。

それなのにどうして,アフリカで主食として根付いているのでしょうか?? 

 

それには歴史が深くかかわっていました。

 

1492年,ときはまさに大航海時代,コロンブスが大西洋横断に成功し,サンサルヴァドル島に上陸。アメリカ大陸を発見したことはみなさんご存じですね。

 

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リドルフォ・ギルランダイオ筆のコロンブス像/パブリック・ドメイン

コロンブスは,アメリカ大陸を発見しただけでなく,ヨーロッパに多くの新大陸由来のモノを持ち帰りました。

 

ジャガイモ,トウガラシ,トマトなど…そしてトウモロコシもそのひとつです。

 

コロンブスは1492年の航海のときに,現在のキューバで初めてトウモロコシを見たと言われています。

その後スペインに持ち帰り,フランス・イタリア・トルコ・北アフリカなど各地に伝わっていきました。

東アフリカには,ポルトガル人がインド洋交易の際に立ち寄って伝わったそうです。

 

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トウモロコシの原産地と伝播の経路(星川清親『栽培植物の起原と伝播』より作成)

それまで雑穀中心だったアフリカに,でんぷんが多いトウモロコシが伝わったことで食糧事情が変化したそうです。

2019年に人類初のフルマラソン2時間切りチャレンジを達成(参考記録)した,ケニアのキプチョゲ選手もふだんからウガリを食べているそうですよ。

タモリ×山中伸弥 超人たちの人体 〜アスリート 限界への挑戦〜(前編) - NHKスペシャルまとめ記事 - NHKスペシャル - NHK

 

楽しく料理をして,知識も増える…。これが食育でしょうか…。

初回だったこともあり,反省点がたくさんありましたが,これに懲りず,どんどん世界の料理にチャレンジしていきます。

次回もおたのしみに!面白かったら記事の拡散お願いします!

 

余談

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とりあえず余ってたハムと食べたら評価が上がった。何にハムを使ったのかって?それは次回をおたのしみに…。